【機動的な財政政策】わかりやすく解説

      2017/08/07

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■ Money

財政政策の効果

 

 

さて、大胆な金融緩和政策が効いている状態での前提で、次に重要なのはこの財政政策です。

 

経済やお金の巡りを血液に例えてみます。

 

デフレというのは、世の中に出回るお金の量の不足によって人々がお金を使わなくなってしまっている状態であることは説明しました。

 

人間の体で言えばデフレ不況は血液が水分不足によってドロドロになり、血のめぐりが悪く、体の調子が悪い状態なのです。

 

金融緩和は、この調子の悪い体内に大量の真水を体内に取り入れる事を想像してください。

 

体の調子は少しづつ良くなっていくと思います。

 

しかし、それだけでは良くなるスピードがゆるやかで、脱水で死にそうな人は危ないかもしれませんね。

 

摂取した水分が素早く、かつしっかりと体内に吸収されるには、糖やミネラル、塩分などの栄養素が合わせて必要になってきます。

 

財政政策には、この栄養素に似た働きがあります。

 

つまり、金融緩和だけでは長年続いたデフレを克服するには時間がかかってしまいます。

 

その為、お金の巡りをよりスピーディーにするために人々の代わりに政府がお金を使って、早く世の中にお金をいき渡らせるのです

 

 

財政政策の手段

 

 

デフレ対策における機動的な財政政策には以下のような手段があります。

 

減税

企業と個人に対する税金を引き下げ、消費、投資を活性化させる。

 

公共投資

政府が国債を発行し公共事業を行うことで雇用と所得を生みだす。

 

給付金

直接、国民に給付金や商品券等を配り、消費を活性化させる。

 

 

 

これらの方法を用いて経済対策としての財政出動を行うことによって世の中の需要を喚起していきます。

 

そうする事で、金融緩和によって世の中に供給されたお金の回りを良くし、経済を活性化させるのです。

 

 

 

財政政策と金融政策(金融緩和)

 

 

財政政策は金融政策とセットで行われて初めて効果を発揮します。

 

これは、脱水症状の人に糖やミネラルだけを補給しても効果がなく、まずは大前提として大量の水分が必要になる事と似ています。

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なぜなら世の中に供給するお金の量を増やしていない状態で財政出動を行おうとしたとしても、変動相場制の国においては金利が上昇し為替の通貨高、企業の輸出減により効果が相殺されてしまうのです。

 

これをマンデルフレミング効果といいます。

 

1973年からニッポンは変動相場制に移行しました

よって現在のニッポンでは金融緩和政策を助する役割りで財政出動を行えてはじめて、景気回復のスピードを早める事が出来るのです。

 

 

 

消費増税による財政政策の失敗

 

 

景気を上昇軌道に乗せるためにアベノミクスで行われた大胆な金融緩和政策ですが、消費税8%増税によって回復しかけていた景気の腰をお折ってしまいました。(厳密には消費税8%増税は三党合意で決まっていた為アベノミクスの財政政策には含まれません)

 

これは、消費増税は人々の消費マインドを大きく後退させる為、金融緩和政策とは真逆の政策なのです。

 

しかし増税しなければ国の財政があぶないのでは?

 

と思った方は、こちらお読み下さい。  →【国の借金問題】をわかりやすく解説   若者向けに財政の教材を初めて作成 財務省

 

金融緩和でアクセルを踏みながら消費増税でブレーキをかけているような状態なのです。

 

まして、今後10%の増税が控えていると思えば、人々は消費を貯蓄に回して経済が冷え込んでしまうのは当然です。

 

実際に、アベノミクス当初、回復しかけていた個人消費は2014年4月の8%増税以降、ずっと回復することなく低迷しています。

 

2016年、今年の夏に増税を延期できるかどうかが今は未来へのカギになると考えています。

 

 

 

これからの財政政策

 

 

私は財政出動も、アベノミクス当初はそこそこ頑張っていたものの、最近の補正予算、震災対策の額を見る限り『機動的』とは言い難い現状であると認識しています。

 

ニッポンのGDPの約6割近くが個人の消費によって作られていることからも、人々の消費を喚起できる政策を中心として大規模な経済対策(数十兆円)を行う必要があると考えています。

 

方法は、震災対策はもちろんの事、その他に国民に幅広く行き届くものであれば給付金でも減税でも社会保障費の引き下げ等なんでもやるべきです。

 

特に一番消費を活発にする世代でありながら可処分所得の少ない子育て世代や若者への給付や学費の免除などの、未来を作る人材への投資は不可欠であると考えます。

 

まずは、最低限、消費増税を延期、欲を言えば凍結くらいはなんとしても実行する必要があるでしょう。

 

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