不景気の原因

      2017/03/24

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 不況・・・経済状態に限定した不景気

 

 不景気・・・経済状態と合わせて個人の状態に活気がない様

 

 

■ 不景気を理解する二つのポイント

 

失われた20年・ロスジェネ(Lost Generation)

 

日本での失われた20年とは、一般にバブル崩壊した91年〜、あるいは消費税5%増税に引き上げられてからの低迷期、97年〜を指しています。

 

私が生まれた年、85年にプラザ合意がなされ、86年から株価が急騰をはじめました。

 

89年の12月末には、日経平均3万8915円と頂点に達し、現代日本とは正反対の超楽観的な時代もあったのですね。

 

何故ニッポン経済は長期デフレ経済低迷期に入って、そこからなかなか抜け出せないのでしょうか?

 

デフレ不況を理解する為には二つのポイントがあります。

 

1 世の中に存在するの量に対して金(マネー)の量が少ない

 

 世の中の人々への過度な課税や政策が、市場における金の流通を妨げている。

 

 

 

POINT 1    マネー不足

 日本銀行による金融政策の失敗 

 

 

不況の原因は長らく続いたデフレーションにあります。

 

デフレーションは、物価が下がっていく為に庶民にとっては良い事だと勘違いされる方も多いようですが、それは大きな間違いです。
なぜなら、

 

物価が下がる失業者が増える・給料が減る

 

当然ですが、世の中の物価が下がるという事は、安くしないと物が売れないからです。

そうして、企業は価格競争に飲み込まれていくのですが、価格を安くした分だけ企業収益は低下します。

価格競争によって収益が低下すれば、資本がない企業は倒産していきます。

また、資本がある企業でも、利益を上げるためには、従業員の賃金をカットするしかありません。

 

この流れで、失業率の悪化と賃金の低下をもたらすデフレ―ションは、不景気を呼び込んでしまうのです。

 

ではなぜデフレーション(継続して物価が下がる事)が起こるのでしょう?

 

 

価値のしくみ

 

 

世の中の『価値』はモノとカネの量のバランスで決まっています。

 

デフレーションとはお金の量に対してモノ(商品)が多くなってしまう事によって生まれる現象ですので、失われた20年は、カネとモノのバランスが取れなくなってしまった時期が長く続いた事に大きな原因があると言えます。

 

例えば、世の中に1万円とリンゴしか存在しないと仮定します。

この場合、もちろんリンゴの値段は一万円ですね。

そこで、頑張ってリンゴを10個生産したとします。(世の中にリンゴ10個と一万円がある状態)   

そうすると、リンゴ一個の値段はいくらになるでしょうか?

   

そう、答えは千円です。

 

リンゴの値段が下がってしまいました。

 

とても極端な例ですが、単純化すると上記のように世の中にあるお金の量が少なくモノの量が多くなっている状態がデフレーションなのです。

 

前述したように

『リンゴが増えて安くなったのだから良いことじゃないか!』

という声はあると思いますが、良い事では全くありません。

 

デフレの怖い所はモノの価値が下がる事でカネの価値が上がってしまうという点にあるのです。

金 > 物(商品)・人(サービス・労働)

 

それもそのはずです。

現代のように大量生産を続けている世の中であれば、今年の一万円でリンゴ一個を買うよりも、来年の一万円の方がより多くのリンゴを買える訳ですから、人々にとっては来年までお金を使わずにとっておくのが合理的行動です。

 

日本国民がモノをどれだけ頑張って生産しても、その量に対して市場に存在するカネの量が増えなければモノの値段を下げるだけという事となります。

 

結果として持続的にカネ不足の状態が続く事で、人々がお金を使わなくなるデフレ不況が起こってしまうのです。

 

カネの量は誰が増やすのか?

 

 

さて、現代日本では、カネはご存じの通り日本銀行が発行しています。

 

バブル崩壊後、日本銀行はこの市場に出回るお金の調整に失敗し続けてきたのです


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特にリーマンショック以降、主要国が金融緩和でマネーの量(マネタリーベース)を増やす中で、日本銀行は何もしませんでした。


失われた20年は、日本銀行による過度な金融引き締め(市場へのお金の供給量を減らす)によって引き起こされた長期デフレ不況のであったと言っても過言ではありません。

 

 

ここにメスを入れたのが、いわゆるアベノミクスです。

 

かなり簡単に言えば、アベノミクスは安倍政権が日本銀行に世の中に供給するカネを増やすように促し、またカネの供給量を今までの2倍に増やした政策なのです。(大胆な金融緩和)

 

結果、株価はみるみる上昇し、雇用もどんどん回復していきました。

 

 

 

 POINT 2  増税政策

消費税導入および緊縮財政政策の失敗 

 

 

 

日本銀行が金融政策を行う一方、政府が行う財政政策での失敗は私たちの記憶に新しい出来事です。

 

8%への消費税増税です。

 

 

消費税の悪影響

 

 

1989年4月に初めて、日本で消費税が導入されました。

株バブルのピークが1989年12月だった事からも分かる通り、人々の消費意欲を削いでしまう消費税は経済に大きなダメージを与えます

バブル崩壊は様々な要因の上で起こっていますし、好景気の時期の消費税ならまだ理解できます。

 

しかし、バブル崩壊後の経済停滞期の真っ最中である97年4月1日から橋本内閣の時に3➡︎5%へ引き上げられました。


上記のようにそこから日本経済は長期低迷期に突入し、人々は塗炭の苦しみを味わう事になります。

 

 

増税  消費の停滞 → 企業収益の悪化 → 倒産・失業者の増加 → 消費の停滞

 

 

この悪いスパイラルが続いて来た事が失われた20年を作ったもう一つの原因、政府による増税政策の失敗です。

そして、アベノミクスでマネーの量を増やしている今、日本経済に一番必要とされる政策は減税政策です。

減税すると、国家財政が危ないのでは?と感じた方はこちらへ→(【国の借金問題】をわかりやすく解説)

 

 

政府の投資活動削減政策(緊縮政策)の失敗

 

もう一点、日本の不景気深刻化に拍車をかけた政策が、政府による投資活動の削減です。

増税や市場のマネー不足によって人々のマインドが冷え込み、お金を使わなくなってしまった時には、政府が国民に代わってお金を使わなければいけません。

 

人々の消費=人々の所得 (意外と知らない資産と負債の関係)

 

この経済の原則がある以上、消費の停滞は経済の悪化を招いてしまします。

よって、人々がお金を使わないのであれば、公共投資や給付金による積極的な財政政策で、政府が消費停滞への対策を行わなければいけないのです。  →公共投資が必要な理由

 

しかし、一貫してこれらの投資を削減してきたのが、バブル崩壊後の日本政府だったのです。

 

 

 

増税すれば税収は増える?

 

 

もう一つ重要な事は、増税によって本来の目的である税収増に本当に繋がるかという点です。

 

 

税収は

 

名目GDP×税率×税収弾性値

 

で求められます。

 

GDPの大半を占めるものは『個人消費』です。

 

消費増税によって消費が減り、GDPが減ってしまえば、そもそも税率をあげても税収は増えません

 

税収を増税によって増やすには、景気が回復して過熱しそうな時など、タイミングが重要なのです。

 

 

 

不況は人災

 

 

金融政策と財政政策の失敗。

 

これが日本の不景気、低迷期から抜け出せない二つのポイントです。

よく、不況の原因として以下のような主張を耳にします。

 

 

日本は人口は減っているからデフレになって不況に陥った。

→これが本当であれば、人口が減っている国はすべてデフレでないとおかしいのですが、これだけの長期間、デフレに陥っている国は日本だけです。

 

国民が怠けているから不況になった。

→ブラック企業で働き詰めの国民が出ている不況環境下で怠けているとは到底考えられません。

 

バブル景気が異常であり、デフレが正常である。

→デフレが正常であれば、これだけ失業率が増えて倒産が増える事が正常であると同義になってしまいます。

 

日本人は豊かになってモノを買わなくなった。

→よく聞くフレーズですが、自殺者3万人を出してしまうデフレ不況が『豊か』とは到底思えません。

 

 

上記の通り、不況は自然現象でも国民の怠慢でも何なく、明らかに金融財政政策の失敗からくる人災である事がお分かり頂けたかと思います。

 

 

長くなりましたが、この二つのポイントが日本の不況を理解する上で必要不可欠です。

 

また、これらを踏まえて未来を見据えると、これからニッポンがどうしていくべきかというヒントが発見出来そうです。

 

 

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 - Money, マクロ経済