課題の分離(アドラー心理学)

      2016/06/19

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課題の分離

 

 

近年、アドラー心理学を易しくまとめた本『嫌われる勇気』がベストセラーとなり、空前のアドラーブームが巻き起こりました。

 

この本のタイトルとなった『嫌われる勇気』は、この【課題の分離】が由来となっているように、アドラー心理学の考え方の中でも重要なポイントとなります。

 

これはその名の通りで、『自分の課題』『他者の課題』を分離して考える思考です。

 

 

自分の課題・・・自分でコントロールできる課題

 

他者の課題・・・他者にしかコントロールできない課題

 

 

とってもシンプルに示しましたが、この2点の課題に分離する事がとっても重要だとアドラーは言います。

 

 

課題を分離して考えるメリット

 

なぜ、このように課題を分離して考えるのでしょうか。

 

それは、世の中には自分の力でどうにか改善出来る問題と、自分の力ではどうにも改善出来ない問題の両方が存在するからです。

 

それをまずしっかり分離して考え、自分の力でどうにか出来る問題の改善に注力するという事が大切なのです。

 

 

 

例えば勉強をまったくしないのび太と、勉強をさせたいお母さんの関係を思い浮かべてください。

 

お母さんが、のび太に対して『テストで80点以上取らなければおやつは一か月間抜きにします!』

と言ったとしましょう。

 

親子の関係ではよくある光景ですね。

 

ここでお母さんがこのルールを決めた瞬間、二人の間の課題は以下のように分離されます。

 

お母さんの課題・・・のび太がテストで80点以上取れなければ、一か月間おやつを抜きにする。

 

 

のび太の課題・・・テストで80点以上取る

 

 

実にシンプルです。

 

しかしここで、そうは言ったものの、のび太がテストで80点以上取れるくらいの勉強をしている素振りが全く見えないとします。

 

そうなればお母さんはイライラして来ます。(昼寝ばっかりで80点以上取れるのかしら!)

 

 

 

ここで、お母さんの中に『イライラしない』という課題がもう一つプラスされる事になります。

 

なぜなら、テストで80点以上をとる、またその為に勉強を頑張るという事はのび太の課題であり、お母さんがのび太に代わって勉強をしてあげるなどという選択肢はあり得ません。

 

つまり、お母さんは自分ではどうする事も出来ない課題に対してイライラしてしまっているのです

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あくまでも、お母さん自身の課題は、のび太が80点以下を取ってしまった場合におやつを一か月間抜きにすることです。

 

つまりお母さんは、のび太が80点以下を取ってしまった場合にのみ、ただ、1か月間おやつを抜きにすれば良いのです

 

一方でのび太の課題はテストで80点以上を取る事です。

 

80点を取れなかった時におやつが抜きになって困るのはのび太自身です。

 

また、勉強をせずに将来困ってしまうかもしれないのは、のび太自身なのです。

 

こう考えるてみると、意外と好意に見える『おせっかい』も、浮き彫りになってくるのではないでしょうか。

 

変えられる事と変えられない事

 

 

お母さんが、淡々と自分の課題にだけ徹して行動していたとすると

『それは無責任、冷酷だ』と思う方もいるかもしれません。

 

もちろんのび太が勉強出来るように最大限の支援はお母さんもする事は必要です。

 

しかし、勉強をするかしないかを最終的に決めるのはのび太自身であり、お母さんはのび太を信じて見守るという行為が信頼の証と言えるのです。

 

 

 

このように、自分の課題と相手の課題をしっかりと分けて考えると自分が相手の為に出来る事が明確になり、また集中できるというメリットがあります。

 

上記のような線引きを、アドラー心理学では『課題の分離』と呼びます。

 

 

 

 

自分で変えられる事に集中する

 

 

Humanでも書いたように、私は明るい未来を描く事で今現在が変えられると思っています。

 

以下はカナダの精神科医エリックバーンの言葉です。

 

『過去と他人は変えられない。自分と未来は変えられる』

 

しつこいようですが、課題の分離とは自分が変えられる事と変えられない事を分けて考える思考です。

 

 

最後にもう一つ例を挙げます。

 

『自分が周囲からどう思われているか?』という課題があるとします。

 

これはあくまでも周囲の人たちの課題であって、私(自分)の課題ではありません。

 

この時、周囲の評価を気にしてしまうのは、ベクトルが自分に向いてしまっているのです。

 

私がこの時に出来る事は、ベクトルを外に向ける事です。

 

周囲の評価は、私の力では変えようがありません。

 

しつこいようですが、周囲が自分への評価をどう下すかは周囲の課題なのです。

 

私は、その周囲の人たちにベクトルを向け、何がその人達に出来るかを考える事に集中すればよいのです。

 

周囲の評価を私の課題から分離して考える。

 

周囲の人が私にどんな評価を下そうが、私には関係がない事なのです。

 

 

これがベストセラー『嫌われる勇気』のタイトルの由来です。

 

 

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 - Human, アドラー心理学