リフレ派と財政出動派ついて

      2017/04/10

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リフレ派と財政出動派

今の日本の経済界は、大雑把に分けてしまえば、この3つの考え方に分かれていると考えます。

リフレ派・・金融政策を重視する人の総称

財政派・・・財政政策を重視する人の総称

トンデモ派・・・金融緩和、財政出動を否定する人

 

アベノミクス開始以降、このリフレ派と財政出動派が同じ主張を訴えながらも、最近になって足並みを乱しています。

トンデモ派は、リフレ派、財政派と終始対立していますので、今回は説明を割愛します。
まずは、このリフレ派と財政出動派の大まかな違いを提示します。

【リフレ派】

 

リフレーション(reflation)を支持する立場の人

中央銀行による金融政策によってリフレーション(デフレーションから抜け出たが、本格的なインフレーションには達していない状態)を作り上げる事によって景気を良くしようと考える人たちの総称。

 

【財政出動派

財政出動派は、リフレ派が唱えるような金融緩和政策だけでは市場にマネーが十分に行き渡らないと考えます。
その為、世の中にマネーを行き渡らせ、需給ギャップを埋めるための政府による積極財政によって景気を良くしようとする考えです。

 

アベノミクスの三本の矢で考えると、一本目の矢(金融政策)を重視する人がリフレ派であり、2本目の矢(財政政策を重視する人が財政出動派と言えます。

また、三本の矢である成長戦略(規制緩和)に対しては、リフレ派は肯定的に受け止めており、財政出動派は否定的に受け止めているように感じます。

 

 

消費税増税への見解

 

近年実施された財政政策の中で、もっとも日本経済にダメージを与えた政策は消費税の増税(2014.4)です。

 

消費税の増税が、金融政策によって回復しかけていた日本の個人消費に大きなダメージを与えた事実は、リフレ派、財政出動派の両方がこれを認めています。
また、リフレ派、財政出動派は、8%増税前から、これらの悪影響に警鐘を鳴らしていましたので、この辺りまでは、この二つの考え方は力を合わせて反対していました。

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マネーの使い方

 

この二つの考え方で大きく異なる点は、私は『お金の使い方』に対する視点だと感じています。
リフレ派は、自由な経済活動を好みますので、お金のやり取りを疎外してしまう様々な規制を取っ払ってしまいたいと考えます。

 

そしてお金の使い道を、極力、政府や官僚に任せるのではなく、民間に任せたいと考える傾向にあります。
つまり、再分配政策でも、金融緩和をしたお金は個人給付金として配り、消費を促す事によって景気回復を達成する事を好みます。

 

 

財政出動派は、この給付金には懐疑的です。

 

なぜなら、お金を配っただけでは人々はそのお金を貯蓄に回してしまうかもしれない。

 

つまり、お金が回らない恐れがあると考えるのです。

したがって、財政出動派は、政府による公共事業などの積極的投資によってお金を回し、雇用を創出して需要を刺激しようと考える傾向にあります。

 

人間の経済活動への見方

 

 

私は、この二つの考え方の根本的な違いは、人間の消費行動や労働、そして人間に対する見方の違いに存在すると思います。

 

【リフレ派】

 

自由な消費活動、経済活動こそが経済活性化を巻き起こし、労働それ自体は重要視しない傾向にあります。

つまり、緩和したマネーを国民に再分配していく際に、リフレーションになるまで労働を介さない形で行なう事を好みます。子育て給付金やかつての地域振興券などもここに入ります。

 

したがって、政府が計画して行う計画的な経済を嫌います

 

 

【財政出動派】

 

 

財政出動派は、労働を重要視する傾向にあります。

極端な例ですが、何の使用用途もない穴を掘ってでも、仕事を行ない、対価としてお金を配って行こうと考えます。

実際にそんな事はもちろんありませんが、財政出動という『政府が使い道を決める』形で、市場にマネーを供給していく事を好みますから、公共事業の拡大や防衛費の拡大を唱えるのです。

したがって、民間に任せる事にやや懐疑的な立場と言えます。

 

【まとめ】

 

リフレ派

【重視】

金融政策

自由な経済活動

 

 

 

とても大まかではありますが、今回はアベノミクスから、ようやく経済界にマトモな言論がなされるようになり、その中でもリフレ派と財政出動派という人達について解説しました。
最後に特筆しておきたい事があります。
それは、リフレ派といっても財政政策や規制緩和に対する見方は様々であり、政治思想もバラバラです。

財政出動派の人たちも然りです。(個人的には、財政出動派の人たちは、政府を介する事を好み、政治思想が似ているように感じますが。)
私は、マトモな経済的な言論が通用する時代になった今こそ、この二つの考え方が足並みを揃え、完全にデフレ脱却ができる事を切に望みます。

 

労働や人間に対する見方は、Humanのカテゴリーで改めて書いていきたいと思います。

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 - Money, マクロ経済