リーマンショックの原因 ~サブプライムローンとは?~

      2017/08/16

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住宅バブルとサブプライムローン

 

 

≪時期≫ 2008年 9月 15日

 

アメリカ合衆国の投資銀行であるリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが経営破綻(Bankruptcy of Lehman Brothers)しました。

 

リーマンブラザーズは日本で言えば、野村證券のような超大手証券会社であった為に、リーマンブラザーズの破綻は続発的な世界的金融危機に繋がりました。

 

リーマン・ショックと呼ばれる出来事です。

 

 

リーマンショックの原因

 

 

リーマンショックの原因となった事象を語る上で外せないのが、当時アメリカで大流行していたサブプライムローンと呼ばれる住宅ローンの存在です。

 

 

いったい何故、住宅ローンがリーマンショックの引き金となってしまったのでしょうか?
本日は、リーマンショックの原因から発生、世界への影響までを解説します。

サブプライムローン・・・低所得者層に向けた住宅ローン

 

 

私たちの感覚では、住宅ローンを組む時は、借り手に経済的な信用力のある事が前提でしょう。

 

例えば、公務員の人は会社の倒産の危険がなく信用力があるとみなされますし、自営業の人は返済が滞る確率が公務員や会社員より高いため、ローンの金利はやや高くなります。

 

フリーターやアルバイトでは、正社員より返済が滞るリスクは高く、日本では住宅ローンを組むことは出来ません。

 

一方で、リーマンショックの引き金となったサブプライムローンとは、経済的な信用力が低い人(フリーターやアルバイトなどの低所得者層)に向けた高金利住宅ローンのことを指します。

 

低所得者層に高金利で貸し付ける事など、返済が滞るリスクが極めて高く無謀な事のように感じます。

 

 

このように当初から危険性が予測されたサブプライムローンだったのですが、当時のアメリカではサブプライムローンが大流行しました。

 

それには一つの要因があります。

 

 

 

不動産・住宅バブル

 

 

当時のアメリカは景気が良く、土地や住宅の価格がどんどん上昇していました。

 

その為、サブプライムローンを組んだ低所得者の返済がもし滞ったとしても、購入した住宅を売却して返済すればOKという理屈でサブプライムローンの大流行につながったのです。

 

事実、不動産・住宅価格が上昇している時は、この高金利サブプライムローンによって、アメリカの投資銀行は巨額な利益を上げていました。

 

次々と出る巨額の儲けに味をしめたアメリカの投資銀行や金融機関は、さらに儲けようと次なる手を打ちました。

 

 

 

サブプライムローンの証券化

 

 

それは、サブプライムローンを証券化して、沢山の企業や投資家にその金融商品を売ろうというアイデアです。

 

とはいえ、こんなにリスクが高い金融商品はなかなか売れないため、どうやってリスクを減らそうかと考えます。

 

そして、プライムローン(信用力の高い人に貸した通常の住宅ローン)と組み合わせた金融商品として販売することにしたのです。

 

そうすることで、貸し倒れがあった場合に信用力の高いプライムローンでカバーし、低リスク高リターンの金融商品が出来ると考えました。

 

これが、後にリーマンショックの傷口をさらに大きくする原因となります。

 

 

 

リーマンブラザーズの経営破たんと世界経済への影響

 

 

 

景気がいい時にバカ売れをしていたサブプライムローンを組み込んだ金融商品ですが、そんなバブルがいつもでも続くわけもありません。

 

徐々に、不動産価格が下がりはじめてきました。

 

不景気によって職を失ったサブプライムローンの債務者は、返済が困難になってきます。

 

返済が困難になった債務者は、家を売って返済に充てようとしますが、景気の悪化によって家の買い手がみつかりません。当然、住宅価格は下がっていきます。

 

家の買い手が見つからない環境の中、住宅価格を下げてようやく売却が成立しても、住宅ローンは赤字となってしまうのです。

 

景況の悪化に伴って、このサブプライムローンの赤字は、アメリカ全土の投資銀行や金融機関で起こりました。

 

この結果、証券化されたサブプライムローンは価格がどんどん低下してしまうため、証券を購入した企業や投資家は売却していく事となります。

 

さらに、サブプライムローンは、いろいろな金融商品に組み込まれていたため、この売却の連鎖は相当な広範囲に及んでしまいました。

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この流れでパニック状態に陥った市場経済の中、金融機関や投資銀行は経営がどんどん悪化していったのです。

 

 

ベアースターンズ証券の経営破たん

 

ベアー・スターンズは、ゴールドマン・サックスモルガン・スタンレーメリルリンチリーマン・ブラザーズに次ぐ、アメリカ第5位の投資銀行(証券会社)大手の1つであり、アメリカ5大証券の一角を担ったが、売上高の規模は常に5大証券中最下位であり、業界4位だったリーマン・ブラザーズと同じく、大手3社に離されまいとする焦りが、リスクを無視した投資に繋がった。 wikipediaより引用 背景色は筆者によるもの

 

ベアースターンズが、まず初めに経営破たんに陥りました。

 

しかし、これだけ大きな投資銀行が経営破たんとなれば、アメリカ経済に甚大な悪影響を及ぼしてしまいます。

 

そのためニューヨーク連邦準備銀行が300億ドルの緊急融資を行い、2008年5月30日付けで、銀行最大手の一つであるJPモルガン・チェースに救済買収されました。

 

このアメリカ政府による救済措置によって、市場にはいったんの安堵感が広がりました。

 

 

リーマンブラザーズの経営破たん

 

 

すると、今度はリーマンブラザーズが経営破たんに陥りました。

 

超大手証券会社ですので、だれもがまた政府によって救済されるだろうと予想しました。

 

しかし、リーマンブラザーズは救済されませんでした

 

当時のバーナンキFRB議長は、その理由について以下の理由を挙げています。

 

・リーマンを購入する民間のグループを組成しようと試みたが、誰も現れずに失敗に終わった。

 

・公的部門の救済措置については、かなり大規模な公的資金の注入が必要であった。ベアンスターズよりはるかに上回る巨額な資金を納税者の負担で引き受ける事が必要であった。

 

・公的資金を支出する際の融資を行うには、全額返済されることを確かなものにするための担保が必要だったが、リーマンの場合、そのような担保はなかった。

 

 

理由はどうであれ、リーマンブラザーズは経営破たんを余儀なくされました。

 

そして、リーマンブラザーズほど大きな投資銀行の破たんとなれば、その金融機関に関わるすべての企業や地方銀行が信用不安に陥ります

 

2010年までの間に、アメリカの投資銀行や地方銀行はバタバタと倒産し、その数は300行以上にまでのぼりました。

 

 

そうして、アメリカの代表的株価指数、NYダウはリーマンブラザーズ破たんから2009年3月までの約一年間の間に、11421ドルから6547ドルまで大暴落、実に40%の大暴落を伴い、その金融不安は世界経済に波及しました。

 

 

 

 

日本への影響

 

 

世界経済は密接に関係しています。アメリカが不況となれば、輸出で稼いでいる日本の企業も利益を上げる事が難しくなります。

 

時は、自民党の麻生内閣でした。

 

日経平均株価は2008年の最高値である15156円から見ると、10月28日に6994円という約54%の大暴落を記録しました。

 

経済は政権の命綱であることは、2017年現在の日本国民は実感している方も多いと思いますが、当時、リーマンショックに効果的な経済対策が打てなかった麻生政権は退陣へと追い込まれ、民主党政権への政権交代する事となりました。

 

その後、日本経済は民主党政権によって、円高デフレ政策がとられ、金融危機の震源地であるアメリカ経済の復活を目の当たりにしながらも、悪化の一途を辿りました。

 

そんな中に発生したのが、東日本大震災、3.11でした。

 

 

日本経済と明るい未来

 

上記記事でも説明しましたが、リーマンショックの震源地であるアメリカやEUはデフレに陥ることを避ける為に、強力な金融緩和政策をおこないました。

 

しかし、日本はアベノミクス開始までの約3年半の間、何もせずに傷口を広げてしまった事は、リーマンショック、世界金融危機を学ぶ上でとても重要であり、反省すべき点です。

 

 
いずれにせよ、経済は大きさはともあれ、バブルの生成とその崩壊を繰り返しながらも少しづつ成長していくものなのです。

 

バブルの発生を恐れるのではなく、その崩壊が起こったとき、また起こりそうなときへのリスク回避への対応が重要だと私は考えています。

 

次の金融危機は、どのようなタイミングで来るかは誰にもわかりません。

 

チャイナ・ショックかもしれませんし、戦争が引き金になるかもわかりません。

 

そんな時に、私たちは道を見失わないように、過去に学ぶ姿勢は、とても必要だと感じています。

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