【財務省】 増税に邁進する最強官庁 ≪二つの顔≫

      2017/10/13

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失われた20年と財務省の存在

 

 

私は、当サイトのMONEYカテゴリの中で、失われた20年における日本の経済停滞の原因を紐解いてきました。

 

明るい未来を予想し、実現する上で一番重要なものは何かと問われれば、私は迷わず経済と答えます。

 

なぜなら、経済が停滞してしまえば、私たちの生活に与えるダメージが極めて大きいからです。

 

失業率の悪化や賃金が低下してしまえば、貧困が問題となり、犯罪件数や自殺率が増加します。

 

また、経済が停滞すれば防衛力が衰退し、平和すらも脅かされることとなります。(事実、失われた20年の間に中国は軍事大国と化し、北朝鮮は核保有国となり、日本の防衛は大きく遅れを取ることとなりました)

 

 

これまで、失われた20年、すなわちバブル崩壊からアベノミクスまでの日本経済停滞の原因として、日本銀行による金融政策と、消費増税をはじめとする財政政策の失敗についてフォーカスしてきました。

 

 

しかし、政治や時の政権を批判しているだけでは、問題の本質は見えてこないのです。

もっと根深い問題が、日本の失政に潜んでいます。

 

今回は失われた20年を作った原因の一つ、消費増税について、それを強力に推進する財務省の存在と照らし合わせて、経済問題の本質を解説します。

 

(まずは下記のリンク記事をお読みください)

 

【8%】 消費増税の失敗

消費税10%は必要か? ~財政問題の真実~

【ニュース記事5/2】 若者向けに財政の教材を初めて作成 財務省

 

 

 

 

財務省が隠す日本の財政状態の真実

 

 

上記リンク記事を読んでいただければ、日本の財政状況はそこまで深刻で、増税が必要な状況でない事は理解していただけると思います。

国の借金問題に関しての詳しい説明はこちら

 

なぜ財務省は危機感を煽るのでしょうか?

 

こちらは財務省のホームページより引用した財政の健全化を説明した文章です。

 

 

 

我が国の財政は、毎年の多額の国債発行が積み重なり、国際的にも歴史的にも最悪の水準にあります(太平洋戦争末期と同水準)。欧州諸国のような財政危機の発生を防ぐために、GDP(返済の元手)との対比で債務残高が伸び続けないよう、収束させていくことが重要です。

 

当サイトの読者の方であれば、この国債発行残高の問題は、名目GDP成長率と国債金利との関係で反論できるのではないでしょうか。

 

もう一つ。

 

 

財政健全化のために、我が国に残された時間は多くありません。現在、日本国債の93%は、潤沢な個人金融資産に支えられ、国内投資家が保有していますが、債務残高の増大と貯蓄水準の停滞により、この環境が変化する可能性があります

 

 

日本国債は個人資産に支えられている、つまり日本政府の借金は日本国民が貸している。


それにしては危機を煽る表現だと感じます。

 

 

ここで一つ疑問が浮かびます。

 

 

なぜこれほどまでに、財務省は日本の財政危機を煽るのでしょうか?

  

 

本当に日本の財政状況が危ないと思い込んでいる
増税に対して、国民の世論が反発しないための欺瞞

 

 

 

もしかしたら、本当に財務省は財政危機だと信じきっているのではないか?

 

もしくは、当サイトの管理人である私が、ウソを言っているのではないか?

 

こんな風に思う方もいるでしょう。

 

 

 

 

しかし、実は日本の財政について財務省は違った認識も持っています。

 

 

同ホームページからの引用です。

 

これは、過去に日本国債の格付けランクを引き下げた外国の格付け会社に対して財務省が宛てた意見書ですので、財務省の財政状況に対する外国に対しての公式見解です。

 

 

外国格付け会社宛意見書要旨

 

1.貴社による日本国債の格付けについては、当方としては日本経済の強固なファンダメンタルズを考えると既に低過ぎ、更なる格下げは根拠を欠くと考えている。貴社の格付け判定は、従来より定性的な説明が大宗である一方、客観的な基準を欠き、これは、格付けの信頼性にも関わる大きな問題と考えている。
従って、以下の諸点に関し、貴社の考え方を具体的・定量的に明らかにされたい。

(1)
日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。デフォルトとして如何なる事態を想定しているのか。

(2)
格付けは財政状態のみならず、広い経済全体の文脈、特に経済のファンダメンタルズを考慮し、総合的に判断されるべきである。
例えば、以下の要素をどのように評価しているのか。
・マクロ的に見れば、日本は世界最大の貯蓄超過国

その結果、国債はほとんど国内で極めて低金利で安定的に消化されている
日本は世界最大の経常黒字国、債権国であり、外貨準備も世界最高

 

 

 

これはビックリです。

 

日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない

 

財務省自らが、過去に日本の自国通貨建て国債のデフォルトを完全否定しています。

 

国債はほとんど国内で極めて低金利で安定的に消化されている

 

国債の金利が低金利で安定している事も理解しているのです。

 

 

そしてさらにこう続きます。

 

 

(1)日本国債は現在95%が国内でかつ低金利で消化されている。また、2001年は、一般政府部門の赤字32兆円に対し、民間の貯蓄超過は42兆円である。更に、当面経常収支の黒字は継続し、資本逃避のリスクも大きくない。従って、資金フロー上の制約はない。
(2)近年自国通貨建て国債がデフォルトした新興市場国とは異なり、日本は変動相場制の下で、強固な対外バランスもあって国内金融政策の自由度ははるかに大きい。更に、ハイパー・インフレの懸念はゼロに等しい

 

(3)貴社が示唆する債券保有者への負担の強制は、居住者が国債の95%を保有していることを考えれば、自国民への実質的課税に他ならない。通常の財政健全化策を疑問視する一方、金融市場を大混乱に陥れるような手段が採られると想定するのは非現実的。

 

さて、2002年に現日本銀行総裁の黒田氏によってかかれた等意見書ですが、2017年現在と当時のファンダメンタルズは変わったでしょうか?

 

・国債の9割は国内で消化

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・変動相場制の下で金融政策の自由度は大きい

 

 

何も変わっていませんね。

 

さらに、あれだけアベノミクス時に叫ばれたハイパーインフレの発生も完全否定しているのは興味深い事実です。

 

 

つまり、財務省は国外向けと国内向け、二つの顔をもっているのです。

 

 

 

 

なぜ財務省は増税を推進するのか?

 

 

 

それでは、なぜ財務省は上記のように、国内世論には上記のように危機を煽るのでしょうか?

 

それは、財政危機を煽り、増税を推し進めたいからです

 

事実、これまで実施されてきた消費増税には、財務省の恐るべき国内世論と政治家への働きかけがありました。

 

以前、安倍首相が10%の増税を先送りした時にも、財務省との間に様々な駆け引きがあったことが報じられています。

 

安倍首相、サミットで配布「リーマン級」データを極秘裏に準備 財務省などを関与させず側近らが作成

 

 

 

安倍晋三首相は1日、来年4月に予定される消費税再増税の先送りを表明するが、その理由付けとして5月26日の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に向け極秘裏に準備したのが、各国首脳に配布した「参考データ」だ。少数の首相側近らが作成し、世界的な経済指標を例示しながら、2008年のリーマン・ショックと同程度のリスク要因があると印象づける内容。ただ、閣僚や自民党幹部にも内容を隠し続けたことから、自民党内からは「先送りのための結論ありきだ」と恨み節も聞こえる。

「リーマン・ショック直前に行われた北海道・洞爺湖サミットでは危機を防ぐことができなかった。そのてつを踏みたくない」

首相は5月26日のサミットの経済討議で、配布した参考データを例示しながら、世界経済はリーマン・ショックと同じほど脆(ぜい)弱(じゃく)な状況にあると説明した。

参考データはA4判4枚で(1)原油や食料などの価格をまとめた国際商品価格の推移(2)新興国の経済指標(3)各国の2016年成長率の予測推移(4)新興国への資金流入-がテーマ。すべてに指標のグラフやリーマン・ショック当時と今を比べるコメントが記されている。

たとえば「国際商品価格の推移」では2014年4月から16年1月までに55%下落したことから「リーマン・ショック前後の下落幅の55%と同じ」と強調。新興国の投資伸び率(実質)も「リーマン・ショックより低い水準まで低下」と結論づけている。

官邸関係者は「首相は早い段階で再増税を先送りする方針を固めており、サミットでは、条件としていた『リーマン・ショック級の状況』に近いと印象づけたかった」と打ち明ける。データ作成は首相の指示を受けた側近と経済産業省幹部らごく数人のスタッフだけで行われた。

 財務省などを作成に関与させなかったのは、予定通りの増税を求める同省や、自民党幹部らの横やりを嫌ったためとみられる。実際、麻生太郎副総理兼財務相はサミット直前に内容を知り、官邸側に公表中止を求める一幕もあったという。自民党幹部も「データの作成自体を知らなかった」と打ち明ける。(以下省略)

 

安倍政権増税先送り論 財務省は消費税32%試算を発表し牽制

 

 安倍晋三首相のブレーンの間では2017年4月に予定されている消費税率10%への増税を再延期するべきだという声が強まり、官邸と財務省の間に緊張が高まっている。国民は消費税増税の再延期や凍結は歓迎だが、果たして安倍政権は本当にそこまで腹をくくっているのか。

安倍首相は表向き増税実施の方針を変えていない。国会や記者会見で「リーマン・ショック級の国際的な大きな経済的ダメージがあるとの事態と判断する以外は、引き上げを行なうのが我々の考え方」(11月10日の衆院予算委員会閉会中審査)と何度も説明し、自民党と公明党は2017年4月の増税実施を前提に、食料品への軽減税率を導入する協議を進めている。消費増税を延期する気があるようには見えない。

東京新聞論説副主幹でジャーナリストの長谷川幸洋氏はそれでも「増税延期は既定路線」と見ている。

「今年4~6月期と7~9月期のGDP速報値が2期連続マイナスとなり、景気後退がはっきりしている。この景気では消費増税は無理。もし強行すればアベノミクスで公約しているデフレ脱却ができません。

最終的には国会で来年度予算案を成立させた後、来年5月に発表される1~3月のGDP速報値を見て決断することになるでしょう」

現段階でそれをいわないのは、財務省との全面戦争に突入することを恐れているからではないか。

財務省は強力な予算編成権を武器に政界、財界、霞が関に隠然たる力を持つ。安倍首相が予算編成前に「消費税再延期」を打ち出せば同省を完全に敵に回し、「一億総活躍社会」や「希望出生率1.8」、「介護離職ゼロ」といった新たな看板政策のことごとくに「財源がない」と予算をつけてもらえなくなり、実行できなくなるからだ。そうなれば安倍政権の基盤そのものが危うくなる。

 

上記の記事からも分かるように、明らかに財務省は増税を推し進めています。

 

では、なぜ財務省は、景気の腰折れが明白になった8%増税以降においても熱狂的な増税路線にひた走るのでしょうか?

 

 

【強力な予算編成権】

 

ここに、財務省が増税を進めたい原因があると言われています。

 

それもそのはず、財務省の仕事を考えてみると当然とも言えるでしょう。

 

国税庁を傘下に置く財務省は、国民から税金を集め、その集めた税金から色々な場所へ予算を配分する事が仕事です。

 

より国民から徴税を出来る環境を作ることこそ、財務省の権力の増大となるのは当然です。(しかし、増税を実施するだけでは税収が増えない事に関しては目をつむっているのは不思議です)

 

 

元財務官僚で小泉内閣のブレーンを務めた高橋洋一氏は、財務省が増税を強く推進する理由に関して以下のように語っています。

 

 

・財務省の権益とはあくまで仮説であるが、歳出権の拡大である。予算は支出できる権利の塊である。増税は予算上、新規国債発行額を一定とすれば歳出権の拡大と作用する。

簡単な言葉で言えば、予算を膨らませ、要求官庁に配れるわけだ。要求官庁に大きく予算を配ることが出来れば要求官庁の関係団体に財務省から天下る事が出来、財務省の組織拡大となる。これは予算を握っている財務省だけの特権である。

2016・6・02  高橋洋一

 

また、高橋洋一氏は財務省内の出世に関して、増税を実施した功績が大きく寄与するとも述べています。

 

なぜ財務省がここまで増税を推進するか、明確な答えは分からないのですが、いずれにせよ、上記のような財務省内の体制と強大な権力が、日本経済の歯車を狂わせる一つの原因となってきた事実は存在するのです。

 

 

 

 

おわりに

 

 

財務省が増税を進めているとは言え、その増税を実行してきたのは時の政権であり政治家です。

 

その歴史を見れば、ある共通点が見えてきます。

 

消費税を3%から5%の増税を決めた法律を成立させた村山富市内閣。(法律通りに引き上げたのは橋本龍太郎元首相)

5%から8%への増税法案を可決させた野田佳彦内閣。(法律通りに引き上げたのは安倍晋三現首相)

 

どちらも、増税法を成立させた内閣は、政権担当能力の乏しい政党であり、法律通りに引き上げたのが自民党でだったのです。

 

政権担当能力に乏しい内閣は、官僚の力が増大するのは容易に想像できます。

 

そして、今回の安倍首相による増税の延期は、国民からの支持を集める長期政権ならではの成果であると私は考えています。

 

政治家も財務省も私たち国民の世論を無視は出来ないのです。

 

過度に危機感を持たずに、しっかりとした経済の知識を国民の一人ひとりが持ち、それを表明していくことで日本経済がより強力なものとなり、明るい未来が待っていると私は信じています。

 

また、様々な角度から記事を更新していこうと思います。

 

長文を読んでくださりありがとうございます。

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